まとめ:1か月間、すべての問い合わせを「どの医院か」「どの項目か」「どの段階で気づいたか」とともに記録してください。リストは必ず偏ります。少数の医院と少数の項目が、問い合わせの大半を生んでいます。その項目について書式を直し、その医院と話をしてください。
なぜ問い合わせを迷惑ではなく指標として扱うのか
問い合わせは工程の失敗が目に見える形で現れた終端であり、しかも数えるのが安いからです。4週間にわたって問い合わせを記録したラボは、1年間それについて議論してきたラボよりも自社の受け入れ品質を理解しています。そして記録は、一般的な不満ではなく具体的な直しどころを指し示します。
問い合わせは、それが消費する分数以上のコストを生みます。1件ごとに、ラボのコーディネーターが顧客とわずかに対立的な会話に置かれ、関係はそれによって摩耗します。頻繁に電話を受ける医院は、その是非にかかわらず「このラボは面倒だ」と感じ始めます。
もう一つ、目につきにくいコストがあります。問い合わせを生んだケースは止まっており、止まったケースこそが期日を落とすケースです。問い合わせは受け入れデータの質が悪いことの症状であるだけでなく、納期遅延の直接の原因でもあります。
正確には何を記録すべきか
1件につき4項目です。どの医院か、どの情報が欠けていたか、または不明確だったか、ワークフローのどの段階で気づいたか、そして答えが返るまでケースがどれだけ止まっていたか。4項目という少なさが、実際に記録が続く条件です。
共有の表に、1件1行で収めてください。何かを作り込みたい衝動に抗い、項目を増やしたい衝動にも抗ってください。4列の記録は埋まります。12列の記録は埋まりません。そして空の記録は何も教えてくれません。
4週間たてば、3つの問いは自然に答えが出ます。
- 送ってくる仕事量で補正したうえで、最も多く現れる医院はどこか。
- 全医院を通して、最も多く現れる項目はどれか。
- 到着時に気づけたはずなのに作業台で気づいたものは、いくつあったか。
3つの直しどころ、効果の順に
1. 繰り返し出てくる項目について書式を直す。多数の医院にまたがって同じ2項目が問い合わせの半分を生んでいるなら、それは医院の問題ではなく書式の問題です。問い方を変え、項目のすぐ隣に結果を説明し、足止めになる項目は本当に必須にしてください。
2. 検出を到着時に移す。問い合わせのコストの大半は、それが遅いことから生じます。届いた日に確認されたケースは、医院が記憶から答えられる問い合わせになります。同じケースを2日後に確認すると、カルテを引き出す作業が発生します。これは最も効果の大きい単一の変更であり、医院側に何か違うことを求めるものでもありません。
プラットフォーム側では、まさにこれのために指示書の受け入れがあります。SmartRXはアップロード時に指示書を読み取り、スキャンデータと突き合わせ、設計が始まる前に欠落を表に出します。SmartScanはスキャン品質の問題、すなわちひずみ、メッシュの欠損、汚染によるアーティファクト、不明瞭なマージンを、技工士の判断用にフラグ表示します。どちらもフラグを立てるだけで、その意味を決めるのは人です。
3. 外れ値の医院と話をする。最初の2つを直した後に残るものは、少数の医院に集中しています。訪ねていって記録を持参し、責任追及ではなく納期の話として組み立ててください。「御院のケースは他のお取引先より平均2日長くかかっていて、理由はこれです」は、その医院の患者についての会話です。「御院の指示書は不備があります」は、その医院の能力についての会話であり、うまくいきません。
どこまでの改善が現実的か
やる価値はあるだけの改善であり、ゼロに届くほどではありません。一部の問い合わせは、起こるべき正当な臨床的な会話です。狙うべきは避けられるものの除去、つまり繰り返される空欄と、初日に見つけられたはずなのに遅く見つかった欠落です。
問い合わせを完全になくすと約束する相手は、ソフトウェアベンダーを含めて疑ってください。依頼元の医院にまったく電話しないラボは、完璧な指示書を受け取っているか(そんなことは起きません)、推測しているかのどちらかです。そして推測は電話より悪いです。
正直な目標は構成の変化です。全体として問い合わせを減らし、残るものは3日目のシェードガイドについてではなく、初日に、本当に歯科医師の判断が必要だった事柄について起こるようにすることです。
4週間の計画
- 第1週:記録を始める。4列で。チームに理由を伝える。
- 第2週:記録を続ける。まだ何も変えない。変えると何が効いたか分からなくなる。
- 第3週:記録を続ける。上位2項目についての書式変更案を書き始める。
- 第4週:記録を続けたうえで並べ替える。項目は頻度順に、医院は送付ケース数あたりの頻度順に。
- 第5週:書式変更をリリースし、確認を到着時に移す。
- 第9週:2週間あらためて記録し、比較する。同じ列、同じ定義で。そうでなければ比較に意味はありません。
関連記事
よくある質問
問い合わせ1件ごとに何を記録すべきですか。
医院、欠けていたか不明確だった具体的な情報、それに気づいたワークフローの段階、そしてケースが答えを待った時間です。4項目、1件1行です。
行動に移す前にどれくらい記録すべきですか。
4週間です。傾向が安定するには十分で、チームの関心が続くには十分短い期間です。記録期間中は何も変えないでください。そうすれば前後の比較に意味が出ます。
不備のある指示書に対して医院に課金すべきですか。
それに見合うことはまずありません。問い合わせは少数の項目と医院に集中しており、書式の変更と一度の会話のほうが、手数料よりも多くを直し、しかも取引関係を保てます。
問い合わせをゼロにできますか。
いいえ。そしてゼロを目標にすると、現場は尋ねる代わりに推測するようになります。目標は避けられる問い合わせをなくし、残るものを、医院がまだ容易に答えられる初日に移すことです。